1. 知的財産権
人間のアイデアや創作物といった「形のない財産」を法律で守る仕組みです。
(1) 著作権法
音楽、動画、漫画、そしてコンピュータプログラムなどの「知的創作物」を作った人に自動的に与えられる権利です。
登録などの手続きは一切不要で、作品が生まれた瞬間に権利が発生します(無方式主義)。
- 無断コピー:他人のソフトや画像を勝手にコピーして使う。
- 違法ダウンロード:違法にアップロードされた音楽や動画と知りながらダウンロードする。
- 公衆送信権の侵害:他人の作品を無断でインターネットに公開したり、配信したりする。
学校などの教育機関で、授業(遠隔教育を含む)の目的で使う場合など、一定の条件を満たせば、著作者の許可なく著作物を利用できる特例があります。
AIに学習させるために他人のデータを使う場合や、AIが自動生成した画像などのデータについて、誰に著作権があるのか(または無いのか)、権利侵害にならないか注意する必要があります。
(2) 産業財産権関連法規
産業の発展に貢献するような発明やデザインを守る権利です。著作権とは違い、特許庁に出願して登録されることで初めて権利が発生します(方式主義)。無断使用は違法です。
「特許権」「実用新案権」「意匠権」「商標権」の4つをまとめて産業財産権と呼びます。
試験では「次のうち、産業財産権はどれか?」といった問題で、選択肢に「著作権」が混ぜられることがよくあります。著作権は産業財産権には含まれない(知的財産権という大きなくくりでは同じですが、カテゴリーが別)ということをしっかり覚えておきましょう!
特許法
高度な「発明」を守る。
(例:新しいAIのアルゴリズム)
実用新案法
物品の形状や構造の「考案(ちょっとした工夫)」を守る。
(例:使いやすいスマホケースの構造)
意匠法
製品の「デザイン」を守る。
(例:特徴的な車の形、スマホの画面デザイン)
商標法
商品やサービスの名前・マーク(トレードマーク、サービスマーク)を守る。
(例:企業のロゴマーク)
ビジネスのやり方(アイデア)そのものではなく、そのビジネスを実現するための「IT(コンピュータ)を活用した新しい仕組み」に対して与えられる特許法上の権利です。
例:ワンクリックで商品が買える仕組み(Amazon)。
(3) 不正競争防止法
著作権や特許などでは守りきれない「企業の秘密」を、ライバル企業に不正に盗まれたり使われたりするのを防ぐ法律です。
- 営業秘密の保護: 顧客リストや独自のレシピなど、秘密として管理されている価値ある情報を不正に持ち出す行為を罰します。
- 限定提供データの保護: 特定の人にだけ提供しているデータ(例:有料の地図データなど)を不正に取得・使用する行為を罰します。
(4) ソフトウェアライセンス
ソフトウェアを「買って手に入れた」としても、著作権まで手に入れたわけではありません。「使ってもいいですよ」という使用許諾(ライセンス)の契約を結んで使わせてもらっている状態です。
| 種類 | 説明 |
|---|---|
| 使用許諾契約 | ソフトを使用するにあたって、権利者と利用者が結ぶ基本的な契約。 |
| ボリュームライセンス契約 | 企業などが大量のPCでソフトを使うために、一括して契約する方式。管理が楽になり割引も効く。 |
| サイトライセンス契約 | 「〇〇大学のキャンパス内」など、特定の場所(サイト)にあるPCなら何台でもインストールして使える契約。 |
| CAL (Client Access License) |
サーバーのソフトウェアを利用するために、接続するクライアント(PCや人)側に必要なライセンス。 |
提供形態による分類
ソースコード(プログラムの中身)が公開されており、誰でも自由に利用・改変・再配布できるソフト。(例:Linux, WordPress)
無償(タダ)で使えるソフト。ただし、著作権は放棄されておらず、改造などは勝手にできないことが多い。
著作権が放棄されている、または保護期間が切れているため、誰でも完全に自由に使ってよいソフト。
店頭のパッケージソフトなどで、箱を包んでいる透明フィルム(シュリンクラップ)を「破いた時点」で利用規約に同意したとみなす契約方式です。
クリックラップ契約
ソフトウェアのインストール時やWebサービスの利用開始時に、画面に表示される「同意する」ボタンをクリックした時点で契約が成立したとみなす方式です。
アクティベーション: ソフトをインストールした後に、正規のライセンスを持っているかメーカーのサーバと通信して認証(有効化)する仕組み。不正コピー防止が目的。
サブスクリプション: 買い切りではなく、「月額〇円」のように利用する「期間」に対して料金を支払う契約方式。
(5) その他の権利
- 肖像権(しょうぞうけん): 自分の顔や姿を、許可なく写真に撮られたり、インターネットに公開されたりしない権利。
- パブリシティ権: 有名人やスポーツ選手の名前・写真が持つ「顧客を引きつける経済的な価値」を、勝手に商売(広告やグッズなど)に使われない権利。
※これらは法律で明文化されていませんが、過去の裁判(判例)によって認められている権利です。
過去問演習(知的財産権)
生成AIを用いた生成物の取扱いに関して,既存の著作物の著作権者から許諾を得ることが必要となる可能性のあるものだけを,全て挙げたものはどれか。
b 好みのアーティストの楽曲に似た音楽が得られるように生成AIを用いて楽曲を生成し,その楽曲を自分のPC上に保管し,個人で視聴した。
c 生成AIで音楽を生成したところ,偶然好みのアーティストの楽曲に似た音楽が生成できたので,自分のPC上に保管し,個人で視聴した。
- a
- a,b
- a,b,c
- b,c
インターネットを利用した企業広告に関する新たなビジネスモデルを知的財産として出願し,コンピュータシステムとして実現した。このビジネスモデルを知的財産として,保護する法律はどれか。
- 意匠法
- 実用新案法
- 著作権法
- 特許法
商標法におけるサービスマークを説明したものはどれか。
- 企業が,企業そのものを他社と区別するために表示する商標である。
- 製造業者,販売業者が提供する商品を,他社の商品と区別するために表示する商標である。
- 大規模小売業者が開発したプライベートブランドの商品を,他社の商品と区別するために表示する商標である。
- 輸送業者,金融業者などが提供する役務を,他社の役務と区別するために表示する商標である。
不正な販売行為を防ぐために,正当な理由なく映像ソフトのコピープロテクトを無効化するプログラムの販売行為を規制している法律はどれか。
- 商標法
- 特定商取引に関する法律
- 不正アクセス行為の禁止等に関する法律
- 不正競争防止法
あるソフトウェアは,定額の料金や一定の期間での利用ができる形態で提供されている。この利用形態を表す用語として,適切なものはどれか。
- アクティベーション
- アドウェア
- サブスクリプション
- ボリュームライセンス
市販のソフトウェアパッケージなどにおけるライセンス契約の一つであるシュリンクラップ契約に関する記述として,最も適切なものはどれか。
- ソフトウェアパッケージの包装を開封してしまうと,使用許諾条件を理解していなかったとしても,契約は成立する。
- ソフトウェアパッケージの包装を開封しても,一定期間内であれば,契約を無効にできる。
- ソフトウェアパッケージの包装を開封しても,購入から一定期間ソフトウェアの利用を開始しなければ,契約は無効になる。
- ソフトウェアパッケージの包装を開封しなくても,購入から一定期間が経過すると,契約は成立する。
2. セキュリティ関連法規
(1) サイバーセキュリティ基本法
日本が国を挙げてサイバー攻撃から身を守り、安全なIT社会を作るための「基本となる考え方」や「国・自治体・企業の役割」を定めた大元となる法律です。
(2) 不正アクセス行為の禁止等に関する法律 (不正アクセス禁止法)
他人のコンピュータに勝手に侵入する行為を禁止する法律です。データが盗まれたり壊されたりといった「実際の被害」がなくても、侵入した時点で犯罪になります。
不正アクセスの具体例
- ID・パスワードの盗用: 他人のIDとパスワードを勝手に入力してログインする。
- 脆弱性の悪用: セキュリティの抜け穴(セキュリティホール)を攻撃して侵入する。
※また、他人のパスワードを無断で第三者に教える行為も禁止されています。
(3) 個人情報保護法
個人情報を扱う企業や組織(個人情報取扱事業者)が、情報をどう安全に管理・利用すべきかを定めた法律です。
この法律を正しく守らせるために監視・指導を行う国の機関を個人情報保護委員会といいます。
それ単体だけで「誰か」が特定できてしまう情報。
例:指紋データ、顔の骨格データ、マイナンバー、パスポート番号など。
不当な差別や偏見を受けないよう、特に慎重に扱うべき情報。
例:人種、信条、病歴、犯罪歴など。原則として本人の同意なく取得してはいけない。
特定の個人を識別できないように加工し、かつ元の情報に戻せないようにしたデータ。本人の同意がなくても、ビッグデータとして企業間で取引・活用できる。
他人の個人情報を別の会社(第三者)に渡すときのルールです。
- オプトイン: 事前に「第三者に提供してもいいですか?」と確認し、本人の許可(同意)を得てから提供する方式。(※原則はこちら)
- オプトアウト: 「提供したくない人は連絡してください」と事前にお知らせし、拒否の連絡がない限りは同意したとみなして提供する方式。(※厳格な手続きが必要)
※マイナンバー法:日本に住む全員に12桁の番号を割り振り、社会保障・税・災害対策の3分野に限って情報を連携させるための法律です。
(4) パーソナルデータの保護に関する国際的な動向
- GDPR
-
General Data Protection Regulation(一般データ保護規則)
EU(ヨーロッパ)の非常に厳しい個人情報保護の法律。日本の企業でも、EUに住む人のデータを扱う場合はこの法律を守る必要があり、違反すると巨額の罰金が科せられます。 - 忘れられる権利 (消去権)
- GDPRなどで認められている、ネット上の自分に関する過去の情報や検索結果を「消去してほしい」と企業に要求できる権利。
- 仮名化 (かめいか) / 匿名化
-
仮名化:名前を別のIDに置き換えるなどして、追加の情報がないと誰か分からないようにする処理。(戻すことが可能)
匿名化:完全に個人を特定できないようにし、二度と元に戻せないようにする処理。
(5) その他の情報セキュリティ関連法規
- 特定電子メール法: 宣伝や広告のメール(迷惑メール)を、相手の同意なしに勝手に送りつけることを禁止する法律(オプトイン方式の義務化)。
- 不正指令電磁的記録に関する罪 (ウイルス作成罪): コンピュータウイルスなどの悪意あるプログラムを、正当な理由なく作成したり、提供したり、保管したりする行為を犯罪として罰する法律。
過去問演習(セキュリティ関連法規)
a~cのうち,サイバーセキュリティ基本法に規定されているものだけを全て挙げたものはどれか。
b サイバーセキュリティに関して,国民が努力すべきこと
c サイバーセキュリティに関する施策の推進についての基本理念
- a,b
- a,b,c
- a,c
- b,c
他人の電子メールの利用者IDとパスワードの取扱いに関する記述のうち,不正アクセス禁止法で規制されている行為だけを全て挙げたものはどれか。
b 他人の電子メールの利用者IDとパスワードを無効にするマルウェアを作成する。
c 本人に無断で使用して,メールサーバ上の電子メールを閲覧する。
- a,b,c
- a,c
- b,c
- c
個人情報保護法で定められた,特に取扱いに配慮が必要となる"要配慮個人情報"に該当するものはどれか。
- 学歴
- 国籍
- 資産額
- 信条
個人情報保護法に規定された匿名加工情報の説明として,最も適切なものはどれか。
- 厚生労働省や総務省統計局などが公開している統計情報を自社向けに加工し,自社の保有する情報とひも付けて新たな価値をもたせた情報
- 個人情報のうち氏名を一定の規則に基づいて匿名化するが,元の個人情報への復元を担保した情報
- 個人情報を法令に定める方法で匿名化し,復元できないようにしたもので,一定のルールの下で本人の同意なく利活用できる情報
- 利用者から個人情報を収集する際に,氏名を取得せず個人番号などほかの情報で個人を識別できるようにして収集した情報
オプトアウトに関する記述として,最も適切なものはどれか。
- SNSの事業者が,お知らせメールの配信を希望した利用者だけに,新機能を紹介するメールを配信した。
- 住宅地図の利用者が,地図上の自宅の位置に自分の氏名が掲載されているのを見つけたので,住宅地図の作製業者に連絡して,掲載を中止させた。
- 通信販売の利用者が,Webサイトで商品を購入するための操作を進めていたが,決済の手続が面倒だったので,画面を閉じて購入を中止した。
- ドラッグストアの事業者が,販売予測のために顧客データを分析する際に,氏名や住所などの情報をランダムな値に置き換え,顧客を特定できないようにした。
EUの一般データ保護規則(GDPR)に関する記述として,適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
b EU域内に拠点がある事業者が,アジアや米国などEU域外に対してデータやサービスを提供している場合は,適用の対象とならない。
c EU域内に拠点がない事業者が,アジアや米国などEU域外に対してだけデータやサービスを提供している場合は,適用の対象とならない。
d EU域内に拠点がない事業者が,アジアや米国などからEU域内に対してデータやサービスを提供している場合は,適用の対象とならない。
- a
- a,b,c
- a,c
- a,c,d
3. 労働・取引関連法規
(1) 労働関連法規
労働者の健康を守り、働き方改革を推進するための法律や契約のルールです。
① 労働基準法・労働安全衛生法・労働施策総合推進法
- 労働安全衛生法: 労働者の安全と心身の健康を守るための法律(健康診断の実施義務など)。
- 労働施策総合推進法: パワハラ防止法とも呼ばれ、企業にパワーハラスメント防止対策を義務付ける法律。
- 36協定 (さぶろくきょうてい): 労働基準法第36条に基づく協定。法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えて残業をさせる場合に、会社と労働者の間で結ぶ必要がある協定。
- フレックスタイム制: 1ヶ月などの総労働時間だけを決めておき、日々の出勤・退勤時間は労働者が自由に決められる制度。
- 裁量労働制: 実際の労働時間に関わらず「あらかじめ決めた時間だけ働いたとみなす」制度。研究開発やデザイナーなど、時間で成果を測りにくい専門職に適用される。
- 最低賃金: 国が定めた、企業が労働者に支払わなければならないお給料の最低額のルール。
②・③・④ 契約類型と派遣法、守秘義務
システム開発を外部の会社や人に頼むとき、どの契約を結ぶかで「誰が指示を出すか(指揮命令権)」が変わります。ここが試験で最も狙われます。
システムを作って納品することで報酬をもらう契約。完成しなければ報酬は出ません。
指揮命令権:受託者(開発会社)
※発注者は作業者に直接指示できない!
システムの運用監視など、「プロとして働くこと」に対して報酬をもらう契約。結果が完成しなくてもOK。
指揮命令権:受託者(開発会社)
※発注者は直接指示できない!
派遣会社から人が来て、自社のスタッフのように働いてもらう契約。派遣には国の認可が必要です。
指揮命令権:派遣先(発注者)
※ここだけ発注者が直接指示できる!
契約書上は「請負契約」や「準委任契約」となっているのに、実態は発注者が作業者に対して直接細かい指示(指揮命令)を出して働かせている状態のことです。
これは実質的に「派遣」であるにもかかわらず派遣法のルールを守っていないことになるため、法律で固く禁止されています。
※雇用契約: 会社が労働者を直接雇う契約。
※守秘義務契約 (NDA): 仕事を通じて知った会社の秘密を、他人に漏らさないという約束。
(2) 取引関連法規
企業同士の取引や、企業と消費者の取引を公正にするための法律です。
| 法律名 | 説明 |
|---|---|
| 下請法 | 立場の強い親企業が、下請け企業に対して代金の支払いを不当に遅らせたり、買いたたいたりするのを防ぐ法律。 |
| 特定商取引法 | 通信販売(ネットショッピング)や訪問販売など、消費者がトラブルに巻き込まれやすい取引において、返品ルール(クーリング・オフ等)や表示義務を定めた法律。 |
| 景品表示法 | 大げさな広告(優良誤認)や、広告であることを隠してインフルエンサーなどに宣伝させる行為(ステルスマーケティング)を規制し、消費者をだます行為を防ぐ法律。 |
| 独占禁止法 | 企業同士が裏で価格を合わせたり(カルテル)、他社の新規参入を邪魔したりする行為を禁止し、公正な競争を守る法律。 |
| 資金決済法 | SuicaやPayPayなどの電子マネー、暗号資産(仮想通貨)など、現金以外の決済手段に関する法律。 |
| 金融商品取引法 | 株や債券などの投資において、投資家を保護し、公正な取引が行われるようにルールを定めた法律。 |
| PL法 (製造物責任法) | Product Liability 製品の「欠陥」によって利用者がケガをした場合、製造元の企業に損害賠償を求めることができる法律。ソフトウェア単体は対象外ですが、ソフトが組み込まれた家電などは対象になります。 |
| 特定デジタルプラットフォームの透明性及び公正性の向上に関する法律 | Amazonや楽天、App Storeなど、巨大なIT企業が運営するプラットフォームにおいて、出店者との取引条件を透明にし、不当な扱いを防ぐための法律。 |
過去問演習(労働・取引関連法規)
フレックスタイム制の運用に関する説明a~cのうち,適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
b 実際の労働時間によらず,残業時間は事前に定めた時間となる。
c 上司による労働時間の管理が必要である。
- a,b
- a,b,c
- a,c
- b
プログラム開発業務の委託に当たり,請負契約における注文者及び請負業者の権利や義務について特段の取決めがない場合の説明として,適切なものはどれか。
- 請負業者が,更に別の業者に仕事の一部を請け負わせる場合は,事前に注文者の承諾を得なければならない。
- 完成したプログラムに欠陥があるときは,注文者はいつでも欠陥の改修を請求することができる。
- 注文者には,プログラムの引渡しを受けた時点で,報酬を支払う義務が生じる。
- 注文者は,プログラムの完成前であればいつでも請負業者に対して損害を賠償することなく請負契約を解除することができる。
A社がB社に作業の一部を請負契約で委託している。作業形態a~cのうち,いわゆる偽装請負とみなされる状態だけを全て挙げたものはどれか。
b B社の従業員が,A社内において,B社の責任者の指揮命令の下で,請負契約で取り決めた作業を行っている。
c B社の従業員が,B社内において,A社の責任者の指揮命令の下で,請負契約で取り決めた作業を行っている。
- a
- a,b
- a,c
- b,c
労働者派遣における派遣労働者の雇用関係に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- 派遣先との間に雇用関係があり,派遣元との間には存在しない。
- 派遣元との間に雇用関係があり,派遣先との間には存在しない。
- 派遣元と派遣先のいずれの間にも雇用関係が存在する。
- 派遣元と派遣先のいずれの間にも雇用関係は存在しない。
NDAに関する記述として,最も適切なものはどれか。
- 企業などにおいて,情報システムへの脅威の監視や分析を行う専門組織
- 契約当事者がもつ営業秘密などを特定し,相手の秘密情報を管理する意思を合意する契約
- 提供するサービス内容に関して,サービスの提供者と利用者が合意した,客観的な品質基準の取決め
- プロジェクトにおいて実施する作業を細分化し,階層構造で整理したもの
PL法(製造物責任法)によって,製造者に顧客の損害に対する賠償責任が生じる要件はどれか。
[事象B]損害の原因である製造物の欠陥が,製造者の悪意によるものと証明された。
[事象C]損害の原因である製造物の欠陥が,製造者の管理不備によるものと証明された。
[事象D]損害の原因である製造物の欠陥が,製造プロセスの欠陥によるものと証明された。
- 事象Aが必要であり,他の事象は必要ではない。
- 事象Aと事象Bが必要であり,他の事象は必要ではない。
- 事象Aと事象Cが必要であり,他の事象は必要ではない。
- 事象Aと事象Dが必要であり,他の事象は必要ではない。
4. その他法規・情報倫理
(1) コンプライアンス
「法令遵守」と訳されますが、法律を守るだけでなく、社会のルールや倫理(モラル)、社内規定を守って正しく活動することを指します。
セクハラやパワハラなどのハラスメントを防止することや、企業活動において人権を尊重する(ビジネスと人権)こともコンプライアンスの重要な要素です。
(2) 情報倫理
インターネットやSNSを利用する際に守るべきマナーや社会的ルールのことです。
- ネチケット: ネット上のエチケット(マナー)。
- エコーチェンバー: SNSで自分と同じ意見ばかりが返ってきて、自分の考えが絶対に正しいと錯覚してしまう現象(反響室)。
- フィルターバブル: AIがその人の好む情報ばかりを表示するため、異なる意見や見解が見えなくなってしまう現象(泡の中に包まれる)。
- デジタルタトゥー: 一度ネットに書き込んだ悪ふざけの画像などが、消せずに一生残り続けること。
- フェイクニュース: 嘘のニュース。これを見破るために情報の真偽を確認することをファクトチェックという。
- チェーンメール: 「このメールを5人に回して」などと受信者に転送を促す迷惑メール。
- 情報流通プラットフォーム対処法: SNS上の誹謗中傷などに対し、プロバイダ等への削除依頼や、発信者の情報開示を迅速に行えるようにする法律。
- ソーシャルメディアポリシー: 企業の従業員がSNSを使う際のルール(炎上防止など)。
新しいAIやテクノロジーが生み出す「倫理的・法的・社会的な課題」のこと。技術の進歩に法律やモラルが追いついていない問題を指します。
有害サイトアクセス制限: 子供を守るために、不適切なサイトを見られないようにするフィルタリングや、親が利用時間を管理するペアレンタルコントロールがあります。
(3) コーポレートガバナンス と (4) 情報開示請求
コーポレートガバナンス (企業統治)
経営者が暴走しないよう、株主などが企業を監視・統制する仕組みです。
- 内部統制報告制度: 会社の財務報告(決算など)が正しいことを証明するための社内体制を整え、報告を義務付ける制度。
- 公益通報者保護法: 会社の不正を内部告発した社員(ホイッスルブロワー)が、解雇などの不当な扱いを受けないように守る法律。
情報公開請求 (情報公開法)
行政機関(国や役所)が持っている文書について、誰でも(国籍や年齢問わず)「見せてください」と開示請求ができる制度を定めた法律。
行政の透明性を高め、国民への説明責任を果たすためのものです。
(5) 環境関連法
- 廃棄物処理法: ゴミの正しい捨て方や処理の責任(産業廃棄物は出した企業が責任を持つ)を定めた法律。
- リサイクル法: 家電やPCなどをゴミにせず、資源として再利用するためのルール。
- GX推進法: Green Transformation。脱炭素社会(クリーンエネルギーへの転換)と経済成長を両立させるための取り組みを国が推進する法律。
過去問演習(その他法規・情報倫理)
コーポレートガバナンスの説明として,適切なものはどれか。
- 株主を始めとした利害関係者による経営者への監視や監督を中心とした,企業活動を律する枠組みのこと
- 企業が活動を行う上で必要な資本の調達のこと
- 企業の理念や特性を,統一されたイメージやデザインなどで発信し,企業のブランド価値の向上を図ること
- 競合他社では提供が不可能な価値をもたらす,企業が有する独自のスキルや技術のこと
次の記述a~cのうち,勤務先の法令違反行為の通報に関して,公益通報者保護法で規定されているものだけを全て挙げたものはどれか。
b 通報したことを理由とした解雇の無効
c 通報の内容に応じた報奨金の授与
- a,b
- b
- b,c
- c
情報公開法に基づいて公開請求することができる文書として,適切なものはどれか。
- 国会などの立法機関が作成,保有する立法文書
- 最高裁判所などの司法機関が作成,保有する司法文書
- 証券取引所に上場している企業が作成,保有する社内文書
- 総務省などの行政機関が作成,保有する行政文書
5. 標準化関連
製品のサイズや通信ルールを世界中で統一(標準化)し、どこでも便利に使えるようにする仕組みです。
(1) 標準化の種類
ISOなどの公的な国際機関が、話し合いで正式に定めた標準規格。
公的機関が決めたわけではないが、市場競争に勝ち残り、事実上の世界標準になった規格。(例:Windows OS、QWERTYキーボード配列)
特定の技術に興味を持つ複数の企業が集まった団体(フォーラム)で決めた規格。(例:USB、Blu-ray)
(2) ITにおける標準化の例
- バーコード: 線の太さで情報を表す。レジのピッとするやつ。
- JANコード: 日本の共通商品コード(バーコードの規格)。「国コード+メーカーコード+商品アイテムコード+チェックディジット(読み取り間違い防止の数字)」で構成される。
- QRコード: 縦横の2次元で情報を表す。バーコードよりはるかに多くの文字情報を入れられる。
(3) 標準化団体と主な規格
- ISO (International Organization for Standardization)
国際標準化機構。工業や農業など様々な分野の国際規格を定める。(電気・電子分野以外) - IEC (International Electrotechnical Commission)
国際電気標準会議。電気・電子技術分野の国際規格を定める。 - IEEE (Institute of Electrical and Electronics Engineers)
米国に本部を置く電気・電子・情報工学の学会。LANやWi-Fiの規格(IEEE802)などを定める。 - W3C (World Wide Web Consortium)
インターネット上のWeb技術(HTMLやXMLなど)の標準化を行う団体。
- JIS (Japanese Industrial Standards)
日本産業規格。日本国内における工業製品などの標準規格。
数字と内容の組み合わせが試験でよく問われます。
| 規格番号 | 対象となるマネジメントシステム |
|---|---|
| ISO 9000 | 品質 マネジメントシステム (製品・サービスの質を管理) |
| ISO 14000 | 環境 マネジメントシステム (環境保全への取り組み) |
| ISO 26000 | 企業の 社会的責任 (CSR) に関する手引 |
| ISO/IEC 27000 | 情報セキュリティ マネジメントシステム (ISMS) |
| ISO 30414 | 内部及び外部 人的資本報告 の指針 (人材データの開示) |
| JIS Q 31000 | リスク マネジメント |
| JIS Q 38500 | ITガバナンス (経営陣によるITの統治) |
過去問演習(標準化関連)
デファクトスタンダードの意味として,最も適切なものはどれか。
- 工業製品に関して,日本産業規格として定めたもの
- 工業や科学技術に関して,国際標準化機構が定めた規格
- 特定の企業やグループなどが採用した仕様が広く使用されるようになり,事実上の業界標準になったもの
- 特定の国や地域,企業などに限られた基準ではなく,世界中どこでも適用される規格
フォーラム標準に関する記述として,最も適切なものはどれか。
- 工業製品が,定められた品質,寸法,機能及び形状の範囲内であることを保証したもの
- 公的な標準化機関において,透明かつ公正な手続の下,関係者が合意の上で制定したもの
- 特定の企業が開発した仕様が広く利用された結果,事実上の業界標準になったもの
- 特定の分野に関心のある複数の企業などが集まって結成した組織が,規格として作ったもの
あるデータを表現するために,1個のJANコードか1個のQRコードのどちらかの利用を検討する。表現できる最大のデータ量の大きい方を採用する場合,検討結果として,適切なものはどれか。
- JANコードを採用する。
- QRコードを採用する。
- 表現する内容によって最大のデータ量は変化するので決められない。
- 表現できる最大のデータ量は同じなので決められない。
ISO 26000とは,組織の社会的責任についての国際規格である。ISO 26000で定められている,企業が果たすべき社会的責任を表す用語として,最も適切なものはどれか。
- CSR
- SDGs
- コーポレートガバナンス
- ソーシャルメディアポリシー
国際標準化機関に関する記述のうち,適切なものはどれか。
- ICANNは,工業や科学技術分野の国際標準化機関である。
- IECは,電子商取引分野の国際標準化機関である。
- IEEEは,会計分野の国際標準化機関である。
- ITUは,電気通信分野の国際標準化機関である。
情報処理の関連規格のうち,情報セキュリティマネジメントに関して定めたものはどれか。
- IEEE802.3
- JIS Q 27001
- JPEG 2000
- MPEG1
従来の情報セキュリティマネジメントシステム規格を基礎に追加で制定されたもので,クラウドサービスに対応した情報セキュリティ管理体制を構築するためのガイドライン規格として,最も適切なものはどれか。
- ISO 14001
- JIS Q 15001
- ISO/IEC 27017
- ISO 9001